いじめが残す影響

いじめが残す影響

 

いじめが寿命を短くする!? (記事:Daily Mail)

子供の頃のいじめられた経験が、数十年にわたって身体へ影響を及ぼすばかりか、寿命を縮ませてしまうこともあるという、新しい研究発表がなされました。

小児期にいじめをうけると、男女ともに中年期においてストレス性の慢性炎症のリスクが高まるということです。このリスクが高まると、動脈硬化から次第に心臓発作や脳卒中につながる可能性も高まるそうです。また慢性炎症は、体重を増加させる要因となる疲労感や活動低下にもつながるといいます。

小児期にいじめにあった女性においては、約40%の人が後の人生で、臨床的に肥満になるリスクが高まることが分かりました。

この調査結果は、1958年生まれの7,000人以上のイギリス人から収集され、
血液の炎症マーカーおよび肥満に関するデータは、参加者が45歳の時点で収集されたものです。

ロンドンのキングスカレッジで心理学と神経科学の研究をしているルイーズ教授は、このように述べています。

「我々の調査結果は、子供の頃のいじめが内面に表れることを示している。いじめが成長過程の一部であり許容範囲だという考えは取り除くべき。いじめられている子供への支援の早期介入が心理的苦痛を制限するだけでなく、成人期における身体的な健康問題を減らすことができる」

これまでの研究において、いじめは、うつ病・不安・自殺願望・学業低下・社会生活からの離脱といったリスクと関連しています。心理医学ジャーナル誌に掲載された新しい研究では、心理的影響と同様に深刻な身体的影響も指摘されています。いじめは、蹴ったり叩いたりなどの身体的虐待から、中傷や社会的排除まで、広範囲にわたります。

この研究では、調査結果に影響を与える可能性のある要因を除外するため、研究対象者のIQ・社会的背景・喫煙・食事や運動を含め、社会生活やライフスタイルまで広範囲にわたって調査が行われました。

対象者のうち、
28%が子供の頃に「時折」いじめを受けており、
15%が子供の頃に「頻繁に」いじめを受けていました。

頻繁にいじめを受けた人の1/5は、
いじめを受けなかった人たちの16%に比べ、
C反応性蛋白(CRP)と呼ばれる血液炎症マーカーの値が高いという結果がでました。
CRPの高い値は、心臓病や脳卒中のリスクを増加させる動脈狭窄と関係しています。

また、頻繁にいじめにあった人は、
血液凝固を促進する血中タンパク質であるフィブリノーゲンの値も高いという結果がでました。

身長と体重に関する体格指数(BMI)の測定により、45歳の時点で肥満がみとめられたのは、
いじめ被害を経験していない女性では19%
小児期にいじめ被害を経験した女性では26%でした。

この結果をうけて、

同キングスカレッジで研究し共著者でもあるアンドレア博士は、高カロリーの食品を食べることでストレスの影響を弱めているのだと述べました。

アンドレア博士によれば、

「いじめをうけたストレスが、ホルモンバランスを持続的に乱す引き金となり、それが炎症反応をもたらしている。病気の予防には、喫煙・運動不足・アンバランスな食生活など、大人の不健康な習慣が注目されてきた。これらは明らかに重要なことだが、我々の研究で浮き彫りになったことは、小児期における心理社会的経験に立ち戻り、生涯リスクのルーツをたどる必要性があるということ」

研究者らによれば、
こどもメンタルヘルス事業の更なる拡大、そして精神医学的な治療をより多くの子どもたちに提供されるよう議論がなされたと言います。

「学校には、いじめ行為に取り組むプログラムがある。加えて私達は、被害者に対して心を尽くす必要があり、
彼らを無視しないことが必要」とルイーズ教授は述べています。

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